2026/09/05
今年度より当クリニックで経鼻弱毒生インフルエンザワクチン(商品名フルミスト)の接種を始めます。
従来の皮下注射による不活化インフルエンザワクチンは、高い確率で重症化を防ぐことができますが、発症予防効果という点ではまだまだ満足がいく結果は得られていませんでした。その理由として、皮下注射によって作られた免疫は,身体の中にできるためインフルエンザウイルスが接着して増殖する鼻や咽頭の粘膜上には免疫ができないという欠点があるからです。
その欠点を補うために開発されたのが経鼻生ワクチンです。経鼻生ワクチンは、ウイルスが接着する粘膜部位に投与しますので鼻や咽喉の粘膜上に免疫ができます。その結果粘膜に接着したウイルスは、生ワクチンにより作られた粘膜上の抗体に攻撃され粘膜内に侵入できないことになります。これが予防効果にとって最も大切なことになります。わかりやすく言うと、軽くインフルエンザをうつして無症状で終わらせてすでにかかったことにしようというわけです。
日本で正式に販売されてまだ2年弱ですが、海外では20年程の豊富な使用実績と安全性についてのデータがありますので、かなりの効果は期待できますし、またワクチンの副反応についても従来のワクチンと比べて大差はないと考えます。
新しいワクチンのため昨シーズンは使用を見送りましたが、今シーズンは、昨シーズンの使用実績を考慮して確かに優れた安全なワクチンであると判断し今年度より接種を始めることにしました。ただし、2歳から19歳未満という年齢制限がありますのでこの年齢に妥当しない方は、従来の不活化ワクチンを受けてください。従来のワクチンも長期間の実績があり優れたワクチンと考えていますのでご心配ありません。